自転車物欲日記
僕の自転車の記録は、自転車グッズ購入の歴史といっても良いだろう。ヘタレな体力をカバーするため、はたまた、単純に「ほっすぃ〜!」という欲望を満たすために、わけの解らんモノから、結構役に立つものまで、買いまくっているのである。
2006.03.23 グレイトなショップをディスカバリー!
すごいショップを発見した。広島は五日市。
広島にオーダーできるフレームビルダーは無いのかしらん、とか思ってネットで検索していたときに見つけてしまった。

「BICICLETTA NOKO」ビチクレッタ・ノコ…、と読むのだろうか?フレーム、完成車、各種パーツの制作から、実業団チームの運営など、自転車に関する様々な活動を行っている会社らしい。
ショップは「メカニック・ピット」と呼ばれ、いわゆる「自転車屋さん」というのとはちょっと雰囲気が違う。中心人物の仲西氏は、国内外のプロレースにスポット契約でメカニックとして参加しているような人だ。「こりゃ、僕らが行くようなとこじゃないなぁ」と、ちょっとビビりながらHPを見ていると、「ポジションフィッテングサービス3,000円(現在使用中のバイク持ち込みの場合)」と書いてある。おおっ!

スポーツバイク乗りにとって、この「ポジション」ほどよーわからんモノは無い。って偉そうに自転車乗りの代表のようなことを言ってしまったが、実際ほとんどのヒトが自分に合ったポジションがとれているかどうか自信がないのではないだろうか。自転車雑誌を見ると、毎号のようにポジションに関する記事が載っていて、様々な情報があふれている。これだけ情報が多いということは、みんなこのことで悩んでいたり、情報を欲しがっていることの証ではないのか。特に、僕たちの様な田舎在住者は、走る環境には充分すぎるほど満たされているけれども、そういった専門的な情報源には乏しい。HPを見て、すぐに飛びついた。

詳しいことは後日書くことにするが、すぐにI氏と「メカニック・ピット」に行って、ポジションフィッティングと、思い切って前から気になってたハンドル周りを交換してもらった。その作業の手際の良いこと。手際が良いうえに仕事が丁寧。そりゃそうだ。プロレースのメカニックなのである。I氏と二人でニコニコしながら作業を眺めた。気持ち悪い二人組と思われたに違いない。


リニューアルされたハンドル&ステム。写真では分かりにくいがケーブル類も非常にすっきりとまとめられた。
2006.03.14 エネルギー問題
僕はこの歳になるまで、特に健康に気をつけるとか、食事に気を使う、ということが無く過ごしてきた。朝飯も基本的には食べない。晩飯も腹が減ったら適当にコンビニでインスタントモノで済ます。比較的まともな食事はうちの奥さんが作る昼飯のお弁当ぐらい。ひどいもんだが特に気にしていなかった。

去年の「石見ライド」での一番の失敗は、エネルギー&水分補給対策ではなかったかと思う。もちろん携行食やドリンクのボトルなどそれなりに準備していたが、走り始めると気持ちばかりが先走るというか、余裕がないというか。携行食に至っては、持っていったモノを結局ひとつも口にせず終ってしまった。今思えば、完全にガス欠、ハンガーノック状態だったのだ。

考えてみれば、1日100km以上を走るということは、普段の生活の何倍ものカロリーを消費する行為のはずである。普段と同じもん食べてて済むはずが無い。ガス欠状態で無理して走ることが深刻なダメージとして残り、2日目にも影響を与える。普段から、まともな食事をしていない僕なんかはまともに走れるはずも無い。

ということで、今年に入って朝飯を毎日かかさず食べている僕なのだ。前々からI氏には忠告されていたことなんだけどねぇ。毎朝たまごご飯と納豆。面白いもんで最近朝起きると空腹を感じるようになった。え?普通のことですか?

こうして若干なりとも改善されてきた僕の食事であるが、それなりにトレーニングを続けていることを思えば、まだまだ食事摂取量が足りないような気がしてきた。僕に必要なのは、もっと踏んでいくためのパワーであり筋肉なんじゃないかと思う。すなわちタンパク質である。今の食事の中で、無理なく必要なタンパク質を摂るのはちょっと難しい。なんか、せっかく毎日ペダル踏んでるんのに、筋肉になっていないとするとちょっともったいない。そこで…

「プロテイン」を買ってしまった!わはははっ!自転車のためにいろいろ買ったが、今回が僕に一番似合わん買い物だ。大笑いである。ついにここまで来たか。程度を知らん僕は1kgの大袋を買うのである。犬のえさの袋にそっくり。んで、毎トレーニング後に200ccの牛乳に溶かして飲むのだ。うーん、不味い。1年前には想像もつかなかった僕に変身するのだ。わはははははっ!


プロテインの大袋。隣は大きさ比較用の100円ライター。なんだかんだ言って飲み続けている僕。
2006.02.06 今、最も必要なものは、
先週から、重い腰をあげてやっと練習を始めた。といっても、室内で練習台によるトレーニング。ジムなんかにあるエアロバイクと同じなんだけれども、違うのは、実際に自分の自転車を取り付けて、それにまたがって練習できること。トレーニングをしながら、自転車のセッティングや乗車姿勢のチェックなどが出来るので便利。

かなり長い間、自転車の乗ってなかったので結構しんどい。しかも、外を走るのと違ってあんまり楽しくない。もちろん屋外で走るときだって、楽しくってウハウハ言いながら走ってる、ってわけじゃなくて、しんどくってヒィヒィ言ってるんだけれども。

「身体の準備」は遅々として進まないが、機材の用意は着々と進む。
去年は、パンク対策として替えのチューブと、携帯ポンプを準備していたが、今回は新兵器「CO2ボンベ」を手に入れた。携帯ポンプはかさばる上に、ロードバイクのタイヤに規定の空気圧を充填するのはとてもしんどい。ってゆうか僕には無理。CO2ボンベは、専用のコンパクトなバルブを取り付けてボタンをプッシュ。0.5秒で7気圧程度に充填される。ちょっと感動する。

乗車姿勢を最適化するためにシートポスト(サドルの支柱)も替えた。シューズをAdidasの新型にして金具も変更。ヘルメットは去年購入済み。広島市内の行きつけのお店でブレーキを注文。僕の高っかいバイクは基本的にイタリア製Campagnoloのコンポで構成されているのだけれども(それが高っかい主な原因)、ブレーキだけはCannondaleオリジナルのモノがついていた。価格の問題と実績(I氏が装着済み)でCampagnoloじゃなくSHIMANOにした。SHIMANOには105というよくできた安いシリーズもあるが、「重要な部品は一クラス上のモノを」というI氏の理論により、より上級者用のULTEGRAに決定。

今の僕に必要なのは、、、ココロのブレーキかも。

2005.10.04 29tスプロケの結果報告
新しい29tのスプロケを試すため、というわけでもないのだが、高野町に行ってきた。NPOのお仕事でこの辺の山登りのためのドライブマップを作成中で、その取材をかねて車に自転車を積んででかけた。高野町と島根県仁多町(おっと、今は合併して奥出雲町ね)の境目にある猿政山に行くが、現在高野町側には入山禁止の立て札が立っていて入れないので、奥出雲町側から登る。
 登るったって登山口を確認して写真に撮るだけ。県境付近に車を止めて、自転車で奥出雲町の「可部屋集成館」まで向かう。5kmほどの下り坂。標高差が結構あって、帰り道は新兵器のテストにちょうどいい感じ。猿政山の登山口には以前も1回行った事がある。「可部屋集成館」から山道を数キロは車で入れる。砂利道なので、自転車を押して歩いて進んだ。
 登山口周辺に数軒の集落がある。数軒といっても実際に人が住んでいるのは2軒だけ。猿政山への道で最後の家に一人のおばあさんが住んでいて、以前来たときに少し話を聞いた。普段は街で息子夫婦と住んでいるんだけども、畑や田んぼ、山菜とりのために時々ここに来る。その時もちまきを作っている最中だった。今回はそのおばあさんには会えなかったのでもう1軒のおばあさんと少し話をした。どう説明してよいかわからないが、とてもいい所だと思った。天国のような場所だ。川がきれいで、山が深く、そこを出ていった人たちがそれでも時々帰ってくる。小さい田んぼと畑、梅や栗(かな?)などの果樹が家の周りに植えてある。
 可部屋集成館からR432の峠を高野町へ登る。やっとここで新兵器29tスプロケの本領を発揮できる、はず。徐々にきつくなる登り坂。ギアは23tから26t。そして最終兵器29tへ。おぉ!軽ぅ!回る回る!これまでの25tでは、おそらく6km-7kmぐらいしか出せなかったと思われる坂道でも、何とか10km程度をキープできる。そのかわり足が忙しい。心臓もバクバク。ほんの5kmほどの距離だったので体がほぐれる前に終わってしまって、しんどさだけが残った。しかしこれは使えるかも。課題はもっと回せる足を作ること、ですな。うむ。ええ買い物した。
 お昼ご飯は、高野町に新しくできた「リンゴ畑」。休日・祝日は田舎料理バイキング。田舎料理といってもとてもセンスよく料理してあっておいしい。夏野菜のカレーなんてのもあって、カレーは別腹の僕もちょっと食べ過ぎました。

2005.09.29 中年男子の最終兵器
ま僕の高っかい自転車は、アメリカのCannondaleというメーカーのR900の2005年モデルである。たまたまI氏と行った広島市内のミツナガサイクルズというお店がCannondaleの正規代理店であったため、購入を決めたのだが、今では大変気に入っている。カタログでは明記してなかったが、届いてみるとチームSAECOのロゴ入りで大変かっこよい。カーボンパーツが随所にちりばめられた姿は所有する喜びをいやがうえにも盛り上げる。ええ買いもんした。

この自転車を買って、岩見ライドに出場してからは自転車関連グッズの買い物の歴史が始まる。役に立つものもたくさん買ったが、つまらんもんも結構買った。自転車グッズといっても、もともと貧弱な中年男子である僕にとって、飛躍的に走りが変わるとか、平均スピードが5kmアップしたとかそういった走行性能に大きくかかわるようなものはほとんど買っていない。しかし、今回の買い物はちょっと違うぜ!

僕の住むところは、標高700mの高原地帯で、どこを走っても帰りは上り坂となる。しかもいきなり標高差200mから300mの峠道というヒルクライマーにとっては天国のような環境なのである。ヒルクライマーにとっては天国であっても慢性運動不足の中年男子にとっては、夢もプライドも粉々に砕かれる修験者の道のような地獄道なのである。ちなみに、鳥取県側から登る鍵掛峠では、メーター読みで3km代という這って歩くようなスピードを記録してしまった。道路標識には「10%勾配」と表示してある。こんなところに住んで自転車生活を送るのに、フロント39t-52t、リア12t-25tのロードバイクでは最初から無理があったのだ!

んで、いろんな解決方法があるとは思うが(筋力をつける、という以外で)結局リアのスプロケットを変えた。世間ではコンパクトクランクとかトリプルとかがはやっているみたいだが、いまさらマウンテンバイクみたいなトリプルのチェーンホイールはつけたくないし(砕けたプライドのカケラが邪魔して)、チェーンホイールよりはスプロケのほうが安い。外見的にもそんなに変化ないだろうと。走るコースに合わせて付け替える事もできるしね。僕のバイクについているカンパには13t-29tというスプロケセットがある事がわかり即発注。届いてみてびっくり。ものすごくでかい!マウンテンバイクみたい!大笑いである。ギアのつながりが大きいほうから29t-26t-23tとなっていて、見た目てきにものすごく不自然なギアの並びになっている。こりゃちょっと恥ずかしいぜ。しかし、これがこれからの僕の自転車生活の大きな武器になってくれるはずである。ならいでか!プライドのカケラを売って最終兵器を買った。インプレッションは後日公開予定。ええ買いもんした、かどうかは明日にでも判明するであろう。

2005.09.14 新しいサドルで尻痛は防げるかの?
石見ライドの時、2日目はどうにもこうにもお尻が痛くってたまらんかった、という事は書いた。この事は、一緒に走ったI氏も、程度の差こそあれ同様だったようで、どうすれば尻痛が防げるか、という話題でしばらく盛り上がった。

 原因は様々に考えられるが、一つはポジションの問題。乗車時の姿勢ですな。サドルにどっかり乗り過ぎているのではないかと。高っかい自転車は買ったけど、サドルの高さ、ハンドルの位置など、結構適当に決めて乗ってた。近所にショップなど皆無であり、情報は専門誌やネットに頼るのみ。こういうときは近くにいいショップのある都会がうらやましい。

 サドルを変える、というのもとても魅力のある選択である。僕の自転車の歴史は、買い物の歴史である、といっても過言ではない。石見ライドに出場するため、とかいいながら、どれほどのグッズを買いあさったか。しばらく自転車関係の買い物ネタでblogが書けるんじゃないかと思う。

 僕の高っかい自転車についていたサドルはFi'zi:kというメーカーのPoggio Ecoというモデルだ。I氏の息子はFi'zi:kのアリオネとかいう人気のモデルをつけている。聞くと、どうもいいらしい。息子によると、乗り始めが少し痛くて、距離を伸ばせばどんどん楽になるとのこと。まじかよ。

 アリオネにも大変魅力を感じたが、いろいろ調べていくとスペシャライズドというメーカーが「ボディジオメトリコンセプト」=BGというシリーズで、人間工学に基づいたどうのこうの…というようなモデルを出している事がわかった。ネットでの評判も良いのでこれに決めた。シリーズ中、最も安いが最も快適性の高そうなアバターというモデル。ちなみにスペシャライズドはこのBGにとてもこだわっているようで、空気注ぎにも「掌に優しいボディジオメトリコンセプトのハンドル」って書いてあってちょっと笑った。

 んで、効果のほどはというと…、1日100kmみたいな走り方はしていないので何とも言えないが、痛くない。ポジションも変えてみたりしたので、サドルのおかげかどうかはちょっとわからん。走り方もずいぶんお尻をかばって走ってる感じなので、それも効いているのかもしれない。ただ、段差を超えたときなんかの衝撃はかなり吸収してくれる、柔らかい乗り心地だ。いい買い物をした。うむ。

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