主役のイッちゃん(五十嵐一郎)の子ども時代を演じたのは、広島県東広島市の奥田海星(おくだ かいせい)くんです。平成16年10月17日の西城ふるさと祭にご家族で遊びに来てくれました。お母さんの眞澄さんと一緒に、ヒナゴン写真展の会場でお話を伺いました。
 オーディションを受けるきっかけは、中国新聞の記事と「月刊デ・ビュー」という雑誌の記事を見たからだそう。おばあちゃんからも「受けてみたら?」との強いすすめがあり、応募を決めたそうです。
 海星くんは、これまでも広島の事務所に所属していて、テレビCMや山口県豊田町の「豊田ホタルの里ミュージアム」のホタルシアターで上映されている「伝説の光が淵」という映像作品などに出演した経験がありました。「でも、最近はお仕事よりも大好きなサッカーに夢中。そんな矢先のオーディション合格でした。『受からなきゃ』という気負いがなく、普段の自分自身を出せたのではないでしょうか。リラックスして臨めたことが合格につながったんじゃないですかね」(眞澄さん)。
 合格後は、中国放送での練習を経て、いよいよ8月。西城町での撮影が始まりました。
 海星くんは「台詞のある役は、この映画が初めてだったけど、とっても楽しかった。子役のみんなと友達になれてうれしかった」と話してくれました。眞澄さんも「天候が悪く撮影の予定が変わったり、深夜に及ぶ撮影の後すぐ早朝に撮影があったりと、子どもにとっては厳しいスケジュールだったと思います。そんな中、とてもよくがんばってくれたと思います」と振り返ってくださいました。
大戸小学校での撮影風景
 ガキ大将のイッちゃんのイメージと違って、素顔の海星くんは心優しいはにかみ屋さんの印象を受けました。それでも撮影の時には、しっかりイッちゃんになりきってリーダーぶりを発揮していた印象があります。8歳違いの弟さん・夢叶(ゆめと)くんをとっても可愛がっている様子で、取材の間もずっと二人はくっついていました。また、サッカーやレスリングなど、スポーツが大好きな海星くんはこの取材の一週間前には西城町の道後山高原クロカンパークで開催されたサッカー大会にも出場したそうです。
 映画の撮影終了後、井川遥さんの事務所に所属することになった海星くん。「この映画に出演できたことで、海星の『タレントになりたい』という夢に一歩近づけたような気がします。これからも自分のペースで進んでいってくれたらな、と思っています。私たちはそれをサポートするだけですね」(眞澄さん)。
 取材を通じて、海星くんの夢をご家族みんなで応援されている様子がとてもよく伝わってきました。
撮影の合間に、夢叶くんと
 その後の海星くんは、さらに身長も伸びて160センチを超えたそう。日に日にたくましくなっているようです。また、ドラマ「瑠璃の島」に出演するなど、お仕事を頑張る一方で、大好きなサッカーに一生懸命打ち込んでいるそうです。
夢叶くんととっても仲良しの
海星くん