西城町の高原唯(たかはら ゆい)さんは、美古登小学校の4年生。西城町内からオーディションに合格した2名のうちの1人。上島竜兵さん演じる比奈町総務課長の吉岡純平(ドベ)の小学5年生の娘役として出演しました。そして、お母さんの美穂さんも、ドベの妻役で出演しました。
 まず、唯さんが、撮影の様子を話してくれました。「教室では、算数の授業を受けたりヒナゴンの絵を描いたりしました。終業式の日の下校の場面ではセリフがあって、恥ずかしかったけど楽しくできました」。それは、井川遥さん演じる信子と松岡俊介さん演じる担任の島本先生を、「ラブラブ〜」と言って冷やかす場面だそう。「撮影はあまり緊張しませんでした。オーディションの方が緊張しました。映画が出来上がるのがとても楽しみです」としっかりと答えてくれました。
 続いてお母さんの美穂さんにお話を伺いました。「7月末に急に助監督からお電話をいただいて、出演することになりました。自分が出るということは頭になかったので、連絡をいただいてからは少々緊張気味でした。当日は、ほとんどアドリブでとても緊張しました。OKが出てから振り返って『ああすればよかった』と思う部分がいくつかありましたね。貴重な体験をさせていただきました」。映画づくりを間近にして、「表舞台だけでなく、たくさんの裏方さんの姿を見て、その大変さを実感しました。その後はテレビや映画を観る視点が変わりましたね」という美穂さん。
下校シーンでの唯さん(左は助監督の武正晴さん)
 新聞でオーディションの記事を見て「地元なのでとりあえず応募してみよう」と思ったのがきっかけで、「本読みが得意だし、ごっこ遊びも大好きなのでやってみる価値があるかな、と思いました」とのことでした。お母さんから見て、唯さんのがんばりはどう映ったのでしょう。「暑い時期ですし、バテて音を上げてしまうかなと思っていましたが、同年代の子どもたちみんなで励まし合っていました。夏休み前から、『この夏は、遊びに行きたくても行けない。あなたの代わりはだれもいないんだよ。』と言い聞かせていたのですが、よくやり遂げたなというのが正直な気持ちです」。唯さんの妹の舞さん、祖父の芳典さんたちもエキストラ出演されたそう。家族みんなで公開を心待ちにしているそうです。
 最後に、一番の思い出をお聞きしました。「上島竜兵さんと手をつないだこと」(唯さん)。「子役のお母さんたちとお友達になったこと。今でもメールや手紙で交流を続けています。映画の記事が掲載されたという情報なども皆さんから教えていただいているんですよ」(美穂さん)。取材の終わりに、たくさんの写真や記事を集めた一冊のアルバムを見せていただきました。夏の思い出がぎゅっと詰まった大切な宝物ができたようです。
右から高原美穂さん、唯さん、舞さん
 上映直前に行われた「監督を囲む会」で、唯さんは、「自分の演技力を画面で確かめるのが楽しみです」と大きな期待を話してくれました。
監督を囲む会での唯さんと美穂さん