広島県福山市の小学校6年生、佐々木海志(ささき かいし)くんは、小学5年生の彩花のクラスメイト役で出演しました。
 佐々木くんは、夏休みの宿題で「ヒナゴン撮影日誌」を作り、オーディションから撮影までの様子を綴ってくれました。
 まずは、その中から抜粋してご紹介します。
7月3日
 今日はRCCに行きました。着いたらたくさんの人がいました。1,500人くらいの人がオーディションを受けたそうです。1次と2次で僕はキム拓とえなりかずきのものまねをして受かりました。

7月4日
 今日も3次と4次に受かり、ついに井川遥さんと監督と記者会見をしました。カメラをいっぱいむけられてスターになった気分でした。
 次の日テレビにその様子がでていたのでうれしかったけど、僕のインタビューはカットになっていました。

7月X日
 今日シナリオが送ってきました。僕はイッちゃん役だと思っていたけど、現在の比奈小生徒役でした。チョイ役だけど一生懸命がんばりたいです。
8月4日
 大屋小学校で授業の撮影がありました。せりふが一つだけあったのでがんばりました。緊張したけど先生役の松岡(俊介)さんがよく失敗してくれて緊張がほぐれました。すごく楽しくて、貴重な体験ができました。

8月8日
 今日は井川遥さんと一緒にバスにのって熊野神社や大トチの森に行きました。父がうらやましそうでした。ロケ弁当や西城の人の差し入れはすごくおいしかったです。
 天然記念物の大トチの木は大きなウロがあってほんとにヒナゴンが出てきそうでした。最初は小川の音がとてもいい感じでした。途中から嵐になり、ひょうや雷が鳴りバスににげこみました。僕は、監督が山の木を撮影のために少し切ったりしたので、山の神さまが怒ったのかと思いました。井川さんがみんなにサインをくれました。

8月9日
 前にも行った休校になった学校(大屋小学校)でロケがありました。きれいにしていてスタッフの人が「ここは映画撮影にいい」と言っていました。終業式の下校シーンでたくさんのエキストラがいました。僕たち3人は校門を抜け田んぼをくぐり遠くの道まで行きました。きっとすごく小さく映っていることでしょう。
 最後に松岡俊介さんが僕らのところに走ってきてくれてサインをくれました。すごく優しい笑顔でした。
 これで撮影が終わると思うとすごくさびしかったです。でも一生忘れることのない夏になりそうです。

 その後、改めて撮影の日々を振り返ってくれました。「映画スタッフの人の一生懸命さが心に残りました。学校の蜂の巣を取ったり、炎天下走り回ったり大変そうでした」と現場の雰囲気を伝えてくれました。
 オーディションを受けたきっかけはお母さんが新聞記事を見たことだそう。「ヒナゴンはたくさんの人の協力で出来た宝物。そんな映画にかかわることができて、親も子も大変楽しくいい経験ができました。ありがとうございました」と話してくださいました。また、今回の映画出演をおばあちゃんもとても喜んでくださっているそうです。
 「何でもだめもとで挑戦する勇気が出来た」という海志くん。現在、役者さんをめざしてがんばっているそう。「映画が大好きだからいつか主役になって、自分が出てる映画を部屋で見たりしたい」と夢はさらに大きく膨らんでいます。
現代の比奈小学校の撮影現場、大屋小学校で
大トチの森での撮影
9月1日の打ち上げで、渡邊監督と