8月1日 8月2日
8月3日 8月4日
8月5日 8月6日
8月7日
 2004年8月1日(日)
 今日はいよいよ待ちに待ったクランクイン!
 しかし、朝から雨、雨、雨・・・。
 30年前の子どもたちのとうもろこし畑のシーンが記念すべき最初のシーンだったのですが、みんな早朝から集まって待機していたものの雨が上がることはありませんでした。ということで、予定されていた撮影はすべて中止となり、後日に延期ということになりました。
 主演の伊原剛志さんをはじめ、キャストの方も台風の影響で現地入りが遅れていらっしゃる模様です。
 早く雨が上がらないかな・・・と空を見上げています。
朝早くからメイク室に集合していた子役の皆さん
 2004年8月2日(月)
 今朝もやはり雨模様・・・。お昼頃には一時激しく降りましたが、午後からはガソリンスタンドなどでの撮影を決行されました。
 その後、県民の森で夜の森のシーン。連日の雨、しかも山の中の撮影とあって、とっても寒かったんじゃないかと心配します。キャスト、スタッフの皆さん、深夜までの撮影大変お疲れさまでした。
 明日のお昼ごろには雨が上がるという予報ですが、どうなるでしょう・・・。
 2004年8月3日(火)
 玄関のドアを開けて「やった!」と思わず言ってしまいそうになりました。そうです。雨が上がったのです。待ちに待ったおひさまの姿です。
 今日は役場庁舎での撮影でした。私が唯一ずっと現場にいることのできる一日なので、いつもより長めに日記を書いてみます。
 出勤すると、すでに玄関には「比奈町役場」の看板が掲げられていました。今日だけここは比奈町役場になるのです。
 そして、いよいよ伊原剛志さん演じる五十嵐一郎町長の登庁です。颯爽と風を切って歩く町長・イッちゃんの姿・・・!!!(感嘆)。
 次は、このホームページを作っている企画振興課が現場となりました。普段、仕事をしているところに、たくさんの機材が置かれ、緊張感も高まります。そこに町長と上島竜兵さん演じるドベこと総務課長の登場です。「類人猿課復活!」との言葉に、職員たちは戸惑ったり、驚いたり、反感を持ったり、と、いろんな反応を示すよう監督から指導がありました。それはほかの場面でも同じ。エキストラ一人ひとりにも、それぞれの思いとキャラクターが必要だということを勉強させてもらいました。また、渡邊監督やキャストの方々は、撮影の合間にちょっとした雑談をして、緊張しているエキストラたちを和ませてくださいました。厳しい現場にあっても気遣ってくださる皆さん・・・プロの方のすごさを感じました。
 午後からは、類人猿課の臨時職員として働くことになった石井信子が初めて役場にやってくるシーン。私は窓越しにしか見られなかったのですが、日差しの中、自転車で登場する井川遥さんの姿はさわやかでとっても素敵!昨日までの雨を忘れさせてくれるようでした。
 夕方からは、場所を中央公民館に移して、教育委員会のシーンなどを撮影されました。残念ながら私は公民館の中に入れませんので今日はこの辺で。
 明日の天気予報は「くもり」とのこと。どうかこのまま雨が降りませんように・・・。

 2004年8月4日(水)
 昨夜は、教育委員会での撮影の後、県民の森で30年前の森のシーンが撮影されれたそうです。ここでの主役はイッちゃん、ナバスケくん、カツくん、ススムくん、ヤマくんの5人の子どもたち。夜遅くまで続いたとのことで、皆さんは眠かったのではないでしょうか。大変お疲れさまでした。
 さて、今朝は雨が降り、予定していた屋外での撮影は延期になりました。お昼からは、現在の比奈小学校のシーンの撮影が大屋小学校で行われました。
 この大屋小学校は、今年3月末をもって休校になっていて、普段はだれもいない校舎なのです。でも今日ばかりはたくさんの子どもたちでとてもにぎやかになりました。教室では、松岡俊介さん演じる島本順平先生と5年生17人の子どもたちの授業風景などが撮影されました。教室の中も外も、習字や絵が貼ってあったりして、休校舎とは思えません。先生と子どもたちのやりとりは、いつもの教室の雰囲気を醸し出しながらも独特の緊張感に溢れていました。その後、下校シーンを撮影する予定でしたが、延期になりました。
 夜には、雨の中を走る車の撮影がありました。その雨は人工的に降らせる雨です。今まで、台風の影響で困った雨が続いていましたが、その雨ではダメなんですよね。扇風機などを使って、激しい風雨を再現されました。その撮影のため、照明をつけると、虫がたくさん寄ってきてしまいます。撮影は一時中断。その虫を逃がすために、急遽、近くの町営球技場の照明をつけました。虫、と書いていますが、その数はもう何匹とか数匹なんてものではなく・・・。
 スクリーンには現れない、激しい闘いが繰り広げられたのでした。
 2004年8月5日(木)
 昨日は夕方に虹が出ていました。夕焼けの真正面に虹、一度に見られて少し感動しました。キャスト、スタッフの皆さんはお忙しくてご覧になっていないかな・・・。
 さて、今日は信子の家の撮影からスタート。しかし、私は朝から別の仕事で広島市へ出張していましたので、第3の担当者の写真とレポートをお伝えします。今後の日記も、二人の共同作業で書いていく予定です。
 信子の家、石井家は比奈川沿いにあります。ですから、西城川沿いのお宅をお借りして撮影しました。この日初めて雪村いづみさん演じる絹代さん、居升悠さん演じる妹の友子ほか石井ファミリーが勢揃いしました。居間やベランダで、信子が家族と会話するシーンが次々と撮影されました。その後は、石井家のベランダから、対岸のドベさん宅などを撮影されました。
 その後、比奈川沿いの道を歩くシーンを撮影した後、日がすっかり暮れてから夜の通りの撮影が行われました。夜遅い撮影にもかかわらず、現場近くの西城橋にはたくさんのギャラリーが詰めかけました。
 そこで、見学にいらっしゃる方へお願いです。現場では、必ずスタッフの指示に従ってくださいね。スムーズに撮影が進んでいくようご協力をお願いします。
 2004年8月6日(金)
 今日は、信子の職場である比奈町役場類人猿課の撮影が行われました。西城町中央公民館の中にある「町史編纂室」がその現場です。普段は町史を編纂するためのたくさんの資料が置いてある小さな部屋なのですが、荷物は別室へ移動して、シンプルな類人猿課が出来上がっていました。
 夕方頃、スーツ姿でない、粋な浴衣姿の五十嵐町長の姿をチラリと目にしましたが、どんなシーンなのでしょう?それは映画を見てのお楽しみ、ということで。
 とても暑い日でしたが、午後三時ごろに突然激しい雨に見舞われました。少し早い夕立ちだったのかもしれません。一部のスタッフの方はずっと外での作業をされたので大変だったと思います。また、今日はとてもたくさんのシーンが予定されており、撮影は深夜に及びました。そして、今夜も虫(カメムシ)との闘いが繰り広げられたそうです。
 2004年8月7日(土)
 今日はよい天気。朝からすでに暑い日でした。
 午前中は、ドベ課長の家や、信子が自転車で町を走るシーンなどが撮影されました。
 それを横目に見ながら、お昼前に出勤すると、「今日は何曜日だったかな?」と思ってしまうほど役場はいつもの様子。今日もお昼過ぎから、「比奈町役場」の撮影なのです。主には廊下などでのシーンでしたが、近くにある課では、通常と同じようにネクタイを締めたり、作業服を着たりした人が、デスクについています。
 夕方ごろからは、シリアスなシーンもあり、監督と役者さんの真剣なやりとり(内容は聞こえませんが)に、遠くで見ているエキストラの間にも緊張が走りました。「OK!」の声を聞くと心からほっとしました。
 夜からは、一転して30年前の役場前のシーンが撮影されました。そのため、役場前に駐車してあった(現代の)車はすべて移動され、そこにはレトロな車たちが置かれました。救急車や消防団の積載車、そして役場庁舎も30年前に早変わりです。
 今夜の主役はイッちゃんとその仲間たち6人と馬渕晴子さん演じる担任の宮本先生です。消防団員をはじめとしたたくさんのエキストラの方が参加して12時ごろまで撮影が行われました。6人の子どもたちは夜の撮影が多く、疲れているのではないかと心配していましたが、とっても元気な声を響かせていたので少し安心しました。