今日、比奈小学校５年生のみんなと信子は、バスに乗って大トチの森へ行きました。役場前を出発したバスは、実際ウイークデーには西城町内を走っている路線バス。もちろん運転手さんも本物です。
撮影が行われたのは、熊野神社と熊野の大トチ。熊野の大トチは、国の天然記念物にも指定されている巨樹で、根元の空洞には約３０人が入ることができます。私も何度が訪れましたが、空洞の中に入ると、物語の中の世界にやってきたような感覚になります。木の中に自分がいるって、不思議ですよね。この森にならヒナゴンがいるんじゃないかな、という気持ちになるのではないでしょうか。
夕方から、役場周辺は激しい雷雨に見舞われました。現地は携帯電話がつながらない場所なので詳しくはわかりませんでしたが、激しい雨が降ったということです。６時過ぎると雨も上がり、夜には、大トチ周辺で３０年前のシーンの撮影が行われました。
お昼前からは、大屋小学校で、比奈小学校の校庭や下校のシーンの撮影が行われました。ランドセルを背負い、手にはいろんな荷物を持ったたくさんの子どもたちが帰っていきます。今日は日中、痛いほどの日差しでしたが、みんな負けずにがんばりました。撮影を終えて戻ってきた子どもたちはかなり日焼けしていました。
午後３時ごろからは、５日に撮りきれなかった比奈川沿いのシーンが撮影されました。
今日はおひさまが出ている間に終了。これって初めてなのではないかと思うのですが・・・。キャスト、スタッフの皆さん、今日はゆっくり身体を休めてくださいね
夜にはウイルホールでイッちゃんと鶴見辰吾さん演じる橋本勝のシーンが撮影されました。
昨日の朝（のとうもろこし畑での撮影）は、３０年前のガキ大将イッちゃんとその子分ナバスケ、カツだったのに、今朝になればイッちゃんは比奈町の町長、ナバスケは怪しい販売業、カツは反町長派議員という間柄。一日で時間も関係もガラリと変わってしまいました。
それに先駆けて、西城町では居酒屋「ひょっとこ」の準備が行われました。実際のお店をいろいろと装飾して「ひょっとこ」に変えていく作業が進められました。夕方にはすっかり出来上がりました。夜になってから、柳家花緑さん演じる西野が合流して居酒屋でのシーンの一部が撮影されました。
ここでは何日分も撮影するので、衣装は替えながら、お客さん役のエキストラの皆さんも交代しながら撮影されました。皆さんのテーブルにはおいしそうなビールが・・・でももちろんノンアルコールビールだそうです。
今日は、イッちゃん、ドベ課長、信子、順平、西野が入れ替わり登場しました。加えて、荒川達吉さん（佐藤允さん）新吉さん（田中要次さん）親子が初登場しました。
若手３人のカラオケシーンなどの撮影が終わったら、すでに深夜になっていました。皆さん、長時間大変お疲れさまでした。
午後５時からのどえりゃあ祭のオープニングでは、渡邊孝好監督と井川遥さんがステージに登場。会場は一気に盛り上がりました。夜は、祭の実景と、信子が家から花火を眺めるシーンが撮影されました。
花火の音を遠くに聞きながら、私たちは１６日のエキストラの皆さんへ電話をしていました。その数一人あたり８０件以上。「こちらはいとしのヒナゴン製作協力実行委員会です」と名乗るだけで長い・・・。でも皆さん、「遅くまでご苦労様」、「楽しみにしています」ととても優しい反応で疲れも吹き飛びました。
祭が終わって夜の１１時からは、これまで撮影されたフィルム（現像が上がったもの）を見る「ニューラッシュ」が行われました。スクリーンの中の比奈町役場・・・風を切って登場する町長イッちゃん、困惑して説明するドベ課長、さわやかにやってきた信子・・・「本当にここで撮影したのかしら？」と今、雑然とした部屋の中で仕事をしながら、あの日を夢のように思い出しています。
右の写真は、町内の保育園に描かれているものです。クランクイン以来、町のみんなが「いとしのヒナゴン」を応援しています。
